2012年02月19日

効果的な頼み方

図書館への返却期限が過ぎてしまっていた『男は、なぜ缶コーヒーが好きなのか?―“違いのわかる女”の男と接する正しい方法』、今日、とりあえず斜め読みだけでもしておこうとを思いました。




題名の答えは、3分で分かってしまい、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
しかも、私の周りの男性で缶コーヒーを飲むのは父くらい(同僚の男性は、本格的なエスプレッソマシーンを持っていたり、毎朝わざわざディーン・アンド・ディルーカで目覚めの一杯を買うような人ばかり)で、果たして一般論としてどれほど当てはまるのかは疑問であると思ってしまったのですが。。。

それよりも、この本に書いてあることの大体の内容は、相手が男性であるか否かにかかわらず、人間関係を円滑に進めるためのヒントが多いような気がしました。

例えば、夫にタイムリーに電球を換えてもらうコツとして、察してもらうことを願って遠まわしに「そろそろ取り換えないと」と言ってもダメで、「いま、その電球を交換してほしいの!」とはっきり言うべきだ、との指摘がありますが、これは部下や秘書に指示を出すとき、あるいは上司に何か問い合わせるときにも通じることなのではないでしょうか?

以前、今はウェールズに帰ってしまったCが、「なぜエマ(当時の彼女の秘書で、Cが前の事務所から自ら引き抜いてきた)が優秀なのか分かる?彼女はね、『問題があります』では終わらせないのよ。『問題がありますが、Aという解決策とBという解決策があります。どちらにしましょうか』と言うか、『問題があり、AとBという2つの解決策がありますが、Aの方が理に適っていると思われるため、Aで解決しておきました』と言ってくれるのよ」と得々と語っていたことを思い出しました。

ちなみに、私もこの話を教訓に、パートナーのような多忙な人にプレゼン内容の趣旨について問い合わせをする際など(パワーポイントのスライドではかなり端折った内容しか書かれていないため、何を言いたいのかが良く分からないことが多い)には、「Aという解釈の他にBと解釈もあるかと思うのですが、どちらが正しいのでしょうか?」あるいは「XXはYYという理解でよろしいのでしょうか?」という、極力択一的にあるいはYes/Noのみで答えられるような質問にするよう、心がけています。

その一方で、秘書さんに何かをお願いしなければならないときには、相手がどこまで自分の判断で動けるのか(そして自分の判断で動かれても構わないのか)を見極めて、その範囲の中で具体的に、何をして欲しいのかをはっきりさせるように心がけています。もちろん、優秀な人は一歩先を読んで行動してくれますが、それはラッキーと思うべきで、決して最初から期待することではありません。

なかなか部下が指示通りに動いてくれない、と嘆いている(特に女性の)方は、「そろそろ取り換えないと」という、「依頼」ならぬ中途半端な「指摘」で終わっているのか、再考する余地があるかもしれません。

電球のたとえに戻すと、電球そのものは自分で用意しておいて「私は届かないから、取り換えてくれる?」と手渡してしまえば、相手も後回しにできなくなってしまいます。(「私にはできないから」「あなたの方がうまいから」で自尊心をくすぐられるのも、「やってあげないと」と思わせる点で効果大です。)で、「ありがとう、助かった!」と煽てておくことも忘れずに。。。
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2011年01月02日

サンデル教授の『白熱教室』の再放送を見て

新年明けましておめでとうございます。

一年以上放置しておりました本ブログですが、2011年はもう少し創造的な活動の時間を増やそうと決意したため、早速「事始め」の今日に、本年最初の記事を投稿しようと考えました。

ただ、あまりにも久しぶりだと、文章も書きにくいですね。最近、英語ではリサーチの結果をメモランダム形式でまとめるよう求められることが多く、そのために構成を練ったりできあがったドラフトを推敲したり、との作業にも慣れを感じるようになっていたのですが、気が付けば、日本語での「作文」的なものはほとんど電子メールに限られており、日本語での思考の整理からはすっかり遠ざかっていました。

やはり、継続して記事をアップするようにしないと、文章力についてしまった錆もなかなか落ちないものなのでしょうね。
そこで、(いつまで続くか疑問ですが)本年は今一度このブログの方にも力を入れたいと思います。(今や、ほとんど残っていらっしゃらないかも知れない)読者の皆様にも、何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、本題です。

実は、題名で言及している、昨年非常に話題になったハーバード大学がサンデル教授の『白熱教室』(原題は"Justice with Michael Sandel")が、この正月にNHKで再放送されることを親から聞き、昨日になって初めて観る機会を得ました。かなり、時代に乗り遅れています。(実は、サンデル教授が東京で行った『白熱教室』の方は、親がDVDに焼いて貸してくれたのですが、諸々の事情により、観る前に返す羽目になってしまったため、是非とも本家本元の方を観てみたいと思ったのです。)

感想を一言で言うと、これは一人で観ると楽しさが半減してしまうものですね。
一緒に観て、議論する仲間がいた方が数倍面白いです。最初に放送された時には、レコーディング・ダイエットで一世を風靡した評論家の岡田斗司夫さん主催によるツィッター上での同時並行の熱い議論が戦わされていたようですが、そのようなときにこの講義を視聴する機会がなかったことが悔やまれます。

本物の講義なので、観ながら「自分だったらどう答えるか」と考える時間もあり、自分からも何らかの形でアウトプットしたくなるのでしょうね。ちなみに、第一回目で教授がこの講義により常識とされているものを疑うことになる、と警告していますが、学生が反射的に答えてしまった後、教授の差し出した助け舟を泥舟だと気づかずに墓穴を掘ってしまうのを見るのも、なかなか面白いです。

特に、第一回目の「殺人に正義はあるか」では、まず帰結主義的な道徳理論と定言的な道徳理論を対比させており、昔昔刑法総論の勉強で学んだ結果無価値と行為無価値との結び付きも何となく見えてきて、とても新鮮でした。

で、ここでまた職業病から、NHKによる"consequentialism"の訳(すなわち「帰結主義」)が果たして最良の訳であるのか、変なことを考え始めてしまいました。日本の刑法の教科書は、ここでいう"consequence"に該当する場面で一律に「結果」という言葉を使っているからです。もちろん、このNHKの放送では、千葉大学の政治学の教授が毎回解説を行っており、当然訳の監修もきちんとなされていると思ったのですが、気になって色々と調べてしまいました。
その結果、どうやらこの『白熱教室』でも取り上げられている「功利主義」という言葉との組み合わせでは、「帰結主義」の検索結果の方に軍配が上がるらしいことが分かりました。ただ、「結果主義」という訳語も、あながち間違いではなさそうです。あとは好みの問題なのでしょうか?

ところで、講義の中でOHCが使用されているらしい場面では、その内容を日本語に訳したものが映し出されていたのですが、第一回目の最初の方に映し出された、道徳理論の2類型に関するものは、しばしばプレゼンテーション用のスライドを翻訳している者として、イマイチだと感じました。

なぜなら、教授は、"consequentialist moral reasoning" と "categorical moral reasoning" との用語を使っており、おそらく実際にOHCで映し出された資料もこのように形の揃った表現が並べてあったであろうと思われるものの、日本語訳では次の二つが見出しになっていました。

帰結主義者
無条件的[定言的]な考え方

なぜ、同じような内容なのに、形式が揃っていないのでしょうか?!
素直に、前者の方を「帰結主義的な考え方」とすれば、見た目も美しいのに!

と一人で勝手に怒ってしまいました。本当に病気ですね。
posted by EnglishMaster at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 翻訳論議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月11日

弾き初め

3月になってようやく、今年初の記事となりました。

1月中旬からは仕事に追われていたとはいえ、

If you put off something that is easy, it becomes difficult.
If you put off something that is difficult, it becomes impossible.
(簡単なことを先延ばしにすれば、難しくなる。難しいことを先延ばしにすれば不可能になる)

という格言の意味を身にしみて実感してしまうような日々を送っています。

今日はたまたまロンドンからの折り返しの電話を待つためにオフィスに足止めをくらい、やっと記事をアップする体制が整いました。

で、さっそく表題ですが、これはバイオリンについてです。

実は、わざわざ苦労して「楽器可」の物件に引越ししたにも関わらず、引っ越してから年が明けるまで一度も楽器のケースを開けていなかったのです。

それが変わったのは、1月14日。たまたま消防設備の点検に立ち会うために半日の有給休暇を取ることになり、せっかく早い時間に帰ったのだから、と数ヶ月ぶりに楽器を取り出して...すっかりはまってしまいました。

なぜか、新しい部屋は音響効果が抜群に良いのです。
10畳ほどの広いリビング・ダイニングで楽器を思う存分弾けるからかもしれません。床がフローリングであることも影響しているでしょう。また、夕食を食べに来た同僚曰く「この部屋、あちこち梁が出っ張っているので、コンサートホールと同じような効果があると思いますよ。」

理由はさておき、思い切り音が出せて、しかもその音が良く響くという効果にすっかり虜になってしまいました。
しかも、念のために部屋の利用規約を確認すると、楽器の演奏が可能な時間が午後7時までではなく、午後8時までであることが判明。6時前にオフィスを出るのはなかなか難しいため、平日にバイオリンを弾くことはあきらめてしまっていたのですが、8時までであれば7時過ぎに帰宅したとしても1時間近く練習できるのです。

かくして今は、残業が続いているときでも一日は早めに帰ってバイオリンを練習する時間を作っています。(練習時間を確保するためにわざわざタクシーで帰ったことも。)この一日を作るか否かで、精神衛生上かなり大きな違いが出てきます。

で、母に報告すると、「あら、良かったわねー。あなたもバイオリンぐらいちゃんと弾けなかったら、付加価値が無いものね」と。「付加価値が無い」とはあまりにも酷いと思いません?

ただ、合コン等で「ご趣味は?」と尋ねられたときに「はい、バイオリンを少々」と言っても嘘ではなくなった面においては、確かに「付加価値」が上がったと言えるかもしれません。
posted by EnglishMaster at 19:39| Comment(3116) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月25日

門前の小僧

さて、本ブログの更新をサボっている間、「一人暮らし再開」という私生活での大きな変化に加え、オフィスでも大きな変化がありました。

まず、9月中旬に匠が私のチームへ異動してきました。
それまではチーム内のパラリーガルが私一人だったため「もう一人仲間をみつけるまではデートに行くのも許さんぞ」と隊長に脅されていたのですが、彼女が移ってきた途端に仕事の総量も減り、二人で楽しくおしゃべりして過す日が増えてしまいました。(これで給料をもらっていて良いのか、という罪悪感はありますが)
そして何より、お互いにちょっと迷った時に気軽に相談できる相手いる、というのが嬉しいですね。自宅で一人コツコツと翻訳作業を行うのには絶対向いていないであろうことを再認識してしまいました。

で、さらに10月中旬には、新しいインターンがやってきて、私と匠と同じ個室をシェアすることになりました。
彼は、以前このブログに登場していたC君と同じような立場ですが、日本語は日本に来る前に少しかじっただけ。大学時代にラグビーをやっていたとのことで、「じゃあ、ビッグが自分のチームのラグビー要員として日本に招いたのね」とからかってみたのですが、彼がたとえ怪我をしていてもちゃんと試合に出場しているところをみると、あながち冗談では済まされないのかもしれません。

ラグビー選手だけあって体格はがっしりしているものの、若干21歳である上にまじめで素直(しかも童顔)な彼を見て、私は一週間ちょっとすぎた時点で勝手に「小僧」という渾名をつけてしまいました。

理由は簡単。ビッグが、私と匠と一緒の部屋に入れることによって、彼が自然と日本語を身に付けることを期待しているのがみえみえだったからです。そこで、「習わぬ経を覚える(誦む)」ためにいる、ということで、「門前の小僧」、略して「小僧」にしたのです。

面白いことに、匠や隊長にこの話をした次の週、なんと小僧君は「髪を切るのに失敗した」と坊主頭で出勤してきたのです。いっそのこと、作務衣を着せて箒を持たせたい!とあらぬ想像をしてしまいました (^^;

さて、肝心の「お経」の方ですが、私と匠のおしゃべりの大半は日本語でなされているため、小僧もてっきり聞き流すのになれてしまったのかなあ、と思ったいたところ、実はちゃんと耳に入っているみたいです。
一緒にお昼に行くと、「さっきも言っていたけれど、『すごい』はどういう意味?」などと聞いてきたり、先日私が「スピード・デーティング」という言葉を口にした途端、椅子を回転させて「君たちは一体何の話をしているんだ」と尋ねたりします。

やっぱり習うより慣れろ、ということなのでしょうか?
ちなみに、まだ語彙は少ないのですが、彼の発音はなかなかきれいです (^^)v
posted by EnglishMaster at 17:08| Comment(12132) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

祝!脱パラサイト

また、大分更新の時期が空いてしまいましたが...

実は、3週間前に引越し、2年9ヶ月ぶりの一人暮らしを始めました!
場所は中央区で、六本木にあるオフィスからは電車一本。もともと商業地区だったところ、オフィスビルが急激に新築のマンションに取って代わられつつあるエリアです。高級住宅地には程遠いものの、あまり下町的な雑然さはなく、落ち着きがある良い場所です。多くの飲食店に加え、駅から歩いて帰る途中にコンビニが3軒もあり、とても便利で気に入っています。

夏に部屋探しをしていた頃には「自宅で英語を教えられためには1DK以上である程度の広さが欲しい」「楽器を弾きたい」「大通りに近くて便利だけれど、大通りに面している部屋は嫌」「南向きで、寝室は東南の角に」など条件を並べてしまったところ、頼んだ不動産屋さんはすっかりお手上げの状態だったのですが、10月中旬になって切羽詰ってからは(別な不動産屋さんに頼んことも大きかったのでしょうが)最初の一日で希望条件をほぼ全て満たす部屋がみつかったのです。
荷物も整理せず、家具も揃わない状態のまま、かなりのハイスピードで引越しをはたしてしまいました。

さて、改めて一人暮らしを始めて気付いたのは、これまでいかにパラサイトぶりが徹底していたか、ということです。

なんせ、駅までは車で送り迎え付きで、車がなければタクシーを利用(地元のタクシー会社2社の番号は、しっかりと携帯に登録されたままです)、朝起きれば熱いお茶と朝食があり、疲れて帰った時には服を脱ぐだけで寝てしまうことができたのですから。

しかし今は、遅く帰ったから寝るだけ、というわけにはいかなくなってしまいました。確かに食事はほぼ外食で済ませることもできるかもしれませんが、それでは精神衛生上あまり良くない気がするので朝ごはんだけでも用意したくなったり、流しの中を散らかしたまま寝るのは嫌なので(実家にいた頃には平気だったのですが)ちゃんと片付けたり、次の日に着る服がないと困るので飲んで帰った後であっても洗濯機を回したり、という日々を送っています。

でも、これらの作業の一つ一つが、なぜかとても楽しいのです。
何事も自分の好きなスタイルでできる、というのが魅力なのかもしれません。あるいは、最近読んだ「お坊さんが毎日お寺の庭を掃くのは、庭をきれいにするためではなく、修行のためだ」との養老孟司の言葉が思った以上に心に響いているのかもしれません。

そして、朝髪を乾かしながらトーストを焼いたり、夜はメークを落としながら洗濯機を回したり、という様々なマルチタスキングの裏技を発見する度に、感動して一人で喜んでいます。

ただ、一つ懸念があります。
家を出る前には結婚願望が強くなっており、友達や同僚に二言目には「誰か紹介して!」と言っていた状態だったのですが、「一人だけ」の今の生活があまりにも自由で楽しく、結婚願望がすっかり薄れつつあります。
そのうちに飽きてしまうものなのでしょうか...?
posted by EnglishMaster at 15:47| Comment(848) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月10日

"Gay Wizard" の訳し方?

時を遡ること3週間。

読みかけの本を家に忘れてしまっていたため、帰り道に地下の本屋さんへ立ち寄ってみることにしました。

すると、大々的に宣伝してる雑誌の表紙に、「グーグルで人間はバカになる!?」「ハリポタ作者 J.K.ローリングの"告白"」という、大変面白そうな記事のタイトルが並んでいるではないですか。

即決で買ってしまいました。



で、帰りの電車の中で早速ローリング女史の「告白」なるものを広げてみると、それはなんとローリングが今年6月にハーバード大学の卒業式で行った講演の内容を紹介した記事だったのです。

自分が周りの期待を裏切って好きな道に進むことになった経緯や、挫折を乗り越えた経験などに触れており、期待を裏切らない内容でした。
しかし、訳文を読んでいて一つ疑問が。最初の結婚相手と別れ、どん底を味わったのが卒業「7日目」とあったのです。

えっ、そんなに早かったの?と思い、グーグルで原文を探してみると、ハーバードの校内紙のウェブサイトにちゃんとありました。

http://www.news.harvard.edu/gazette/2008/06.05/99-rowlingspeech.html

そこで確認をしてみると、"a mere seven days after my graduation day" 「卒業の日からたった7年後」となっていました。
やっぱり間違いだったのですね。

しかし、原文を最初から読むと、また気になる点がいくつか出てきました。
第三パラグラフの最後の方で、
"This liberating discovery enables me to proceed without any fear that I might inadvertently influence you to abandon promising careers in business, law or politics for the giddy delights of becoming a gay wizard."

というジョークが入っていたのです。

これを読んだ瞬間、彼女がダンブルドアにカミングアウトさせたことを思い出し、思わず笑ってしまいました。

しかし、日本語訳を読んだときには、そんな気の利いたジョークに気付かなかったぞ、と思い、確認してみると案の定、"gay wizard"は「能天気な魔法使い」になっているではありませんか。

これを翻訳した人は全く分かっていないな、と呆れてしまいました。


さて、次の日には同じく翻訳パラリーガルをやっている同僚の匠(並外れたプロ意識を持っていて、頭が下がるほど研究熱心なので、もっと良い渾名が思いつくまで「匠」とします)にローリングのスピーチ(原文)へのリンクをメールで送り、あわせて誤訳も指摘しました。

すると、すぐに、
お〜、このスピーチは6月末に原文を読んで、すごく感動した記憶があるよ。

えっえっっと・・・
gay って、「陽気&同性愛」をかけたジョークっていう意味だよね?(汗)

との返事が。

うーん、言われてみると、この両方のニュアンスを含む、気の利いた訳語を考えるのは結構難しいかも、と思ってしまいました。

で、その後、彼女の部屋に様子を見に行くと、何やら一生懸命調べものをしていました。「今忙しいの?」と聞くと、「いや、"gay"のうまい訳語がないものか、と思って調べていたんだけど...『ゲイ』しかないのかなあ」

これにはびっくりしてしまいました。

でも言われてみれば、ローリングの意図したことを伝えるには「ゲイの魔法使い」という表現が一番良いかもしれませんね。
確か、「クィア・アイ」でも「お洒落・楽しい・同性愛」すべてをひっくるめて表現するために「ゲイ5人組」という紹介の仕方をしていました。
posted by EnglishMaster at 19:09| Comment(832) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月25日

Conventions and Treaties

さて、では久しぶりに真面目な話題を一つ。

先日訳していた文書(広報目的のもの)に、United Nations Convention on the Recognition and Enforcement of Foreign Arbitral Awards of 1958 なるものが出てきました。

早速様々なウェブサイトや文献をチェックして、どうやら「外国仲裁判断の承認及び執行に関する条約」が「通説」ならぬ「通訳」となっていることを確認。

"Convention"も「条約」になるのか、ふむふむ、と進んで行くと、その他にも2つほど違う"Convention"が出てきて、両方とも「条約」で当たりをつけて、なんとか「通訳」を探し当てました。

しかし、よくよく見ると、"bilateral investment treaty" という言葉も。"Treaty"は普通「条約」と訳してしまいますが、すでに「条約」を使ってしまったし、どうしよう、と思いました。

そこで、再び今回参考文献として使用した「国際ビジネス紛争の解決―訴訟・仲裁・ADR」を開いてみると、"investment treaty"は「投資協定」と訳されているではないですか。おおっ、では convention を「条約」、 treaty を「協定」と訳せば済むことではないか、と素直に喜んでしまいましたね。

しかし、この2つの違いは、一体何なのでしょう。

訳していた文章を見る限り、treaty は bilateral (二国間)という言葉によって修飾され、convention は multilateral (多国間)という言葉によって修飾されているのですが、単に二国間で結ぶものを treaty、多国間で結ぶものをconvention と片付けてしまっても良いものなのか、疑問が残ります。

また、このように解釈すると、convention は「条約」、treaty は「協定」と結びつけたことを正当化するのは難しくなってしまいます。二国間の Treaty of Mutual Cooperation and Security between the United States and Japan は「日米安全保障条約」と訳されていますし、EUの根幹を為す「ローマ条約」(Treaty of Rome)は多国間のものであるからです。

そこで、英語の法律用語の使い分けを指南してくれる、A Dictionary of Modern Legal Usage Black's Law Dictionaryを調べてみたのですが、後者では convention の項で明確に "a multilateral treaty" という定義と共に、例として"the Geneva Convention"(ジュネーヴ条約)が出ていました。

これですっきり?

では、ローマ条約の例はどうなのか、と今度は隊長に相談してみたところ、「それはフランス野郎の影響だろう」とバッサリ。

妙に納得してしまいました。

というわけで、一般的に二国間の条約には treaty、多国間の条約には convention が用いられており、訳語で使い分けが必要であれば線引きの場所はやや違ってくるが「協定」という言葉も可。

結局、時間をかけたわりにはあまり進歩していないような気がするのですが...

posted by EnglishMaster at 18:00| Comment(576) | TrackBack(2) | 翻訳論議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

実は今、これをオフィスのコンピュータで書いています。

ホットメール等のフリーメールやミクシィのようなSNSはイントラネット経由でアクセスできないようになっているのですが、なぜかブログサイトは(今のところ!)ノーマークなのです。

ここ数週間、仕事が少ない時期である上に上司のビッグが休暇でいない状態なので、非常にです。

こんな状態でお給料をもらっていても良いものなのか、不安になるくらいです。

で、不思議なことに、暇を持て余して一日中グーグルで遊んだり、日経ビジネスオンラインで面白そうな記事を読んだりで潰してしまうと、非常に疲れるのです。

挙句の果てに、体が気温の変化についていけず、夏バテ状態に。
目が回るほど忙しければ決してバテたりはしないことを思うと、悔しいです。

そこで、少しでも生産的なことを、と長らく放置しておいたブログをアップデートすることにしたのです。

しかし、「小人閑居為不善」とは、本当に言い得て妙ですね。確かに、小人たる私は、暇でもろくなことができません。
本当は色々と自分の勉強をする、絶好の機会であるはずなのに...
posted by EnglishMaster at 17:07| Comment(146) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

漢検までの道のり(2)

一ヶ月も間に空いてしまいましたが、前回の続きです。

さて、前回書いたとおり、漢字検定は滑り止めに2級、母に付き合って準1級を受験してみることにしました。

勉強はほぼDSの漢検ソフトのみ。
DSを買う前に、一度漢字検定協会の『漢字必携 2級』を買ってあったので、真剣に机に向かう母に触発されて最初の数ページをやったのですが...挫折。
やっぱり手軽にやれるのが一番です。

DSの成績を見る限り、2級はよほどお酒を飲んだ後で無い限り、毎回20問中18問以上はほぼ確実に取れる状態。そこで、とにかく試験直前は準1級の問題ばかり解いていました。
なので、ソフトに収録されている準1級の問題はすべて潰していたのですが、逆に2級で「未出題」が残っていたのです。

それが見事に裏目に出て、試験会場で度忘れてしまった漢字が出題されて真っ青。
特に「殉職」の「殉」は、最後まで思い出せそうで思い出せなくて大変もどかしい思いをしました。

さらに、終了5分前ほどになり、解答用紙の端に、止め、はね、はらいなどがきちんとできていないと採点対象外となる、という注意書きを発見してパニック状態。DS相手だとこれが多少いい加減でも大丈夫だったため、かなり止めやはねのくべつが甘かったのですね。
仕方なく、慌ててはねるところは鉛筆で加筆して...終了。

2級でも危ない思いをしたということで、2級(朝一番)終了後、準1級(一日の最後)までの時間は必死に準1級範囲の四字熟語でDSの力試しに出題されていなかったものを見直していたのですが、こういう状態を「亡羊補牢」というのだな、という感じでした。

結局、手も足も出ない感じで、試験終了。

ただ、2級のように小学生がたくさんいなかったことがせめてもの救い?
(私が中学生で生意気にも英検や国連英検の上位級を受験したときの、周りの大人の気持ちが初めて分かりました)


これは、両方ダメだろう、と半ば諦めかけていました。


ところが、2級の方はちゃんと受かっていたのです!

試験終了間際に、姑息にも文字のはねる部分を書き足していた状態だったのに...

いや、DSは偉大だ!と痛感しました。

それに、たとえ滑り止めだとしても、2級に合格したのは嬉しいですね。
これで準1級も頑張ろう、という意欲も湧いてきました。

ただし、準1級となればDSだけでは不十分であることを思い知らされていました。
そこで、新たな対策です。

DSの漢検ソフトに収録されている『四字熟語辞典』の準1級配当四字熟語をすべて単語カードに書き出し、勉強する。

本や雑誌などの文章を読んでいるときに難しい漢字を目にしたら、単語帳に書き出す。


そして、まずは形から、という信念に従い、早速丸善で可愛い単語カード等を買い込み、勉強を始めたのです。
posted by EnglishMaster at 16:55| Comment(503) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月26日

漢検までの道のり

以前の記事でも少し触れましたが、今年3月からはまってしまっているのが、これです↓

DS.jpg

(背景は、これを買った時に着ていた秋冬用のトレンチコートです。本体の色選びに迷った時に、このコートに合わせてしまったからです)

今まで一度もテレビゲームの機械もソフトも買ったことがなかった私が、なぜいきなりDSの購入を思い立ったかというと、周りの外国人がこれで漢字の勉強をやっていたからです。

そもそものきっかけは、漢字対策を模索していたC君に(自分では受験したことがなかったけれど)漢検を勧めたことです。
彼は、DSのソフトがあることを発見し、熱中し過ぎて寝不足になってしまった、と言っていました。

すると、なんと隊長も漢検対策のソフトを持っていることが判明。
彼の部屋に遊びに行った時に、「ちょっと5級に受かるのに手を貸してくれ」と頼まれ、付き合ったときに、問題形式や手書き入力の精度を目にして、「自分でも買おうかな」と思い始めました。

その後、同じ部屋になった、これも日本語話者のウェルシーに「何か楽しく漢字を勉強する方法を知らない?」と聞かれた時には、迷わず、DSの漢検ソフトをやってみることを勧めました。

そして彼女が勉強を始めたのをみて、「外国人に負けてはいられない!」と危機感を抱き、ついに購入に踏み切ってしまったのです。


で、早速家に持って帰ってみると、すっかり虜になってしまいました。5級以上はそれぞれの級に受からないとその上の級に挑戦できない仕組みになっていたので、一気に5級から2級までをクリアし(その後準1級をクリアするのにはさらに一週間かかりましたが)、点数に応じてオーブの色が変わると分かった途端、合格している級については満点を表すレインボーオーブを手に入れたくなりました。

そして、6級以下もオーブが表示されるボックスが空欄のままではつまらなかったので、10級から6級までもレインボーオーブを揃えてしまいました。(満点は、どの級でもそれなりに難しかったです)

なぜそこまで楽しいかと言うと、正解の時には一回ごとに赤い丸がつき、成績が良いとオーブがつくので、達成感があることかもしれません。
また、準1級対策では、「こんな難しい漢字は書けなくてもいいや」と最初は思っても、同じ問題を繰り返し間違えて悔しい思いをしているうちに、いつの間にか「麒麟」「鼠」「林檎」を始めとする常用外漢字が書けるようになってしまいます。ずっと間違えていた漢字を一発で書くことができたときの達成感も、嬉しいものです。

さらに、「誤字訂正」の問題などは、現在の仕事内容に直接結びつくものだということに気付きました。実際、これをやり始めてからは、訳文を見直す時に変換ミスにより敏感になったような気がします。


さて、せっかく難しい漢字も覚え始めたのだから、試験も受けてちゃんとした合格証をもらおうか、と欲も出てきました。DSを触って漢検に興味を持った母が、「2級は簡単すぎるから準1級を目指す」と言ったので、付き合って準1級を受験すべきか、それとも確実な合格を狙って2級を受験すべきか、結構迷ってしまいました。が、結構仕事も忙しく、勉強と言えば通勤電車の中でDSを使ってやっていただけだったので、結局両方受験することにしたのです。
posted by EnglishMaster at 13:06| Comment(1015) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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