まず、9月中旬に匠が私のチームへ異動してきました。
それまではチーム内のパラリーガルが私一人だったため「もう一人仲間をみつけるまではデートに行くのも許さんぞ」と隊長に脅されていたのですが、彼女が移ってきた途端に仕事の総量も減り、二人で楽しくおしゃべりして過す日が増えてしまいました。(これで給料をもらっていて良いのか、という罪悪感はありますが)
そして何より、お互いにちょっと迷った時に気軽に相談できる相手いる、というのが嬉しいですね。自宅で一人コツコツと翻訳作業を行うのには絶対向いていないであろうことを再認識してしまいました。
で、さらに10月中旬には、新しいインターンがやってきて、私と匠と同じ個室をシェアすることになりました。
彼は、以前このブログに登場していたC君と同じような立場ですが、日本語は日本に来る前に少しかじっただけ。大学時代にラグビーをやっていたとのことで、「じゃあ、ビッグが自分のチームのラグビー要員として日本に招いたのね」とからかってみたのですが、彼がたとえ怪我をしていてもちゃんと試合に出場しているところをみると、あながち冗談では済まされないのかもしれません。
ラグビー選手だけあって体格はがっしりしているものの、若干21歳である上にまじめで素直(しかも童顔)な彼を見て、私は一週間ちょっとすぎた時点で勝手に「小僧」という渾名をつけてしまいました。
理由は簡単。ビッグが、私と匠と一緒の部屋に入れることによって、彼が自然と日本語を身に付けることを期待しているのがみえみえだったからです。そこで、「習わぬ経を覚える(誦む)」ためにいる、ということで、「門前の小僧」、略して「小僧」にしたのです。
面白いことに、匠や隊長にこの話をした次の週、なんと小僧君は「髪を切るのに失敗した」と坊主頭で出勤してきたのです。いっそのこと、作務衣を着せて箒を持たせたい!とあらぬ想像をしてしまいました (^^;
さて、肝心の「お経」の方ですが、私と匠のおしゃべりの大半は日本語でなされているため、小僧もてっきり聞き流すのになれてしまったのかなあ、と思ったいたところ、実はちゃんと耳に入っているみたいです。
一緒にお昼に行くと、「さっきも言っていたけれど、『すごい』はどういう意味?」などと聞いてきたり、先日私が「スピード・デーティング」という言葉を口にした途端、椅子を回転させて「君たちは一体何の話をしているんだ」と尋ねたりします。
やっぱり習うより慣れろ、ということなのでしょうか?
ちなみに、まだ語彙は少ないのですが、彼の発音はなかなかきれいです (^^)v